2011年1月7日金曜日

第90話:The Race to Escape, Part 2

子供たちのお父さんが落下していくシーンがカットされ、まだ生きている希望があるかのように描写されていたのが、日本語版との大きな違い。


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トロッコで逃走中の鬼柳&子供たち。
鬼柳、トロッコの速度を緩める。

鬼柳:You want a taste of the Kalin special?
 (鬼柳スペシャルの味を試してみるか?)
  →意訳:鬼柳スペシャルを一発お見舞いしてやろうか?

 ※ちょっと元気を取り戻したか、鬼柳がいきなりおチャメ。

鬼柳、追っ手にパンチを喰らわせる。 



子供たちの父が見つかる。
彼も含めてまたまたトロッコによる逃走。

子供たちの父による追想話。
物事がうまくいかなくて、生活苦に陥ったこと。
クラッシュタウンに来て、デュエルに勝ち、ようやく子供たちにいいところを見せられるようになったと思ったのもつかの間、デュエルに敗北して、鉱山に送られたこと。

子供たちの父: I was a desperate man, Kalin. A desperate man who felt like he had nothing to lose. In fact...part of me thinks I wanted to end up down here.
 (私は絶望の淵にいたんだ、鬼柳さん。もうそれ以上何も失うものがないと思っていた。実際、ここに来ることを望んでいた自分がいたのだと思う)

鬼柳:But what about your kids?
 (だが、子供たちは…?)

子供たちの父:A man can get so blinded by self-pity that he forgets that he's got something worth living for.
 (自己憐憫によって分別を失ってしまうと、人は生きるに価するものが自分にはあるってことを忘れてしまうんだ。)



子供たちの父:Even in this dark place, you see light. I know you do. And by risking your hide to save me and mine, you showed me that light. I see it now, too.
 (こんな暗い場所でも、あんたには光が見えている。私にはわかる。あんたが命がけで私たちを救ってくれたことで、あんたはその光を見せてくれた。今は私にも見える。)



日本語版で、子供たちのお父さん(Sergio)が必死の覚悟で線路の切り替えに成功して、その後力尽きで落ちていくシーン。
⇒ 英語版では落下するシーンがカットされている。(日本語版でかろうじて縁につかまっている手がすべり落ちていくところが、英語版では逆回しにされ、縁をしっかり掴み直したように見えるところでカットされている)

お父さん:I'll find you! Keep going!
   (後でお前たちを探すよ!そのまま行きなさい!)

 ※ 英語版での「死」の描写回避は、DMの頃からお馴染みのこと。

その後、鬼柳が追っ手の男たちを殴るシーンもカット



子供たち、泣いている

鬼柳:Knock it off! Your father doesn't want you to be sit and cry like babies. He wants you be fierce and brave and angry and full of spirit and...um...I'm so sorry, you guys. I...I didn't mean to shout at you like that. You dad is gonna be okay. He'll find a way out. You heard him. You heard him.
 (やめるんだ!お父さんは、お前たちが赤ん坊みたいに泣いていたら嫌がるぞ。お父さんはお前たちには、強くて、勇敢で、憤って、精気に溢れていて欲しいと願ってるんだ、そして…えっと…<急に声を落として> ごめんな。オ、オレは、お前たちに向かって大声出すつもりじゃなかったんだ。お父さんは大丈夫だ。脱出するさ。そう言ってただろ。)


鬼柳:You believe in him, don't you?
 (お父さんを信じてるだろう?)

ウエスト:Yeah.
 (うん)

ニコ:Yeah.
 (うん)

鬼柳:I do, too.
  (オレもだ)




ロットン:You wanna get out of here? Let me help you. This way, you can really go out with a bang!
 (ここから脱出したいのか? 手伝ってやろう。これで、まさにバーンと外に出れるぜ)

ダイナマイト爆発。
遊星たち、飛ばされて落下していく。



一方、クラッシュタウンでは、マルコムが目を覚ます。
寝ている間に、手を縛られたらしい。
バーバラ、マルコムに説明。

バーバラ:Remember last night when you signed the deed of the town over to me? Well, I may have forgotten to mention that I was married to your brother.
 (夕べ、この町の証書にサインしてくれたでしょ? あの時、私、あんたの弟と結婚してるって言い損ねたかもね)


ロットン:You're talking to the new king and queen of Lawton Town, brother!
(オレたちは、ロットンタウンのキングとクイーンなのさ、兄さん)


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2011年1月6日木曜日

第89話:The Race to Escape, Part 1

英語版鬼柳は、ウエストやニコたちに普段から優しくしていたらしい。
自分たちには親切にしてくれ、デュエルの時には諦めない強さを持った鬼柳を、子供たちは慕っていた。
子供たちに「いい人」だと言われ、自分も捨てたもんじゃないかもしれない、と思い直す鬼柳。

 ウエスト→West
 ニコ→Nico


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遊星:I said fate is gonna bust you out of here. <鬼柳の腹にパンチ> Well, just call me fate!
 (運命がここからお前を脱出させると、オレは言ったよな。<鬼柳の腹にパンチ> オレを運命と呼んでくれ!

鬼柳<気絶しつつ>:Leave me, Yusei...
  (置いてってくれよ、遊星…)


鬼柳をかついで、外に脱出した遊星。
遊星:Finally we're free.
  (やっと自由になれたぞ)

鬼柳:I told you I don't want to be free.
  (自由になんてなりたくないって、言っただろ!)

鬼柳、遊星に掴みかかる

遊星:Let go...!!
   (離せ…!!)

崖を転がり落ちる二人。


墓標のように地面に突き刺さったデュエルディスクの数々が目前に広がっている。
二人は、これらは人々たちの「デュエルした日々の記憶」(memory of their dueling days)や「失った自由」(freedom they have lost)を表しているのだろう、と推察。
 ※ 死んだ人たちの「墓」と言っていないことに注目。



トロッコに乗って、逃げる鬼柳と子供たち。
ウエスト、追っ手に向かって大きな石を投げる。

鬼柳:Wow, you're pretty tough for just a little kid.
 (わぁ、お前はちいさいガキのくせに結構強いんだな)

ウエスト:I'm tough from watching you, Kalin.
 (鬼柳さんを見てたから強いんだよ、オレ)


ウエスト、鬼柳が自分にどんな状況でも諦めないということを教えてくれた、と言う。

鬼柳:I don't understand... How have I taught you anything if you hardly knew me?
 (わからないな…オレのことほとんど知らないのに、どうやってオレがお前たちに何かを教えたなんてことがあり得るんだ?)


鬼柳、「自分は過去に取り返しもつかない酷いことをしたのだ」と告白する。


ウエスト:No, you're a good guy!
   (違う、鬼柳さんはいい人だよ!)

ニコ:Yeah, it's true. You've always been kind...at least to us!
 (ええ、ホントよ。あなたはいつでも親切にしてくれた…少なくとも私たちにはね




鬼柳、急ブレーキをかけてカーブを曲がることに成功。
追っ手は曲がり角で壁に衝突。

ウエスト:All right!
    (やったぜ!)

ニコ:That's how you take a turn!
 (そうやって、角を曲がるのね!)

鬼柳(心情):I feel like I've taken a turn, too...for the better. After all if these kids see the good inside me, maybe I can, too.
 ((オレ自身も角を曲がったという気がする…良い方向へと。もしこの子たちがオレの中に良いものを見出すことができるというのなら、オレ自身にもそれが可能かもしれない))